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子どもの矯正で痛み止めを使っても大丈夫?

皆さん、こんにちは。江南市布袋のつかもと歯科です。子どもの矯正治療では、歯が動く過程で一時的に軽い痛みや違和感を覚えることがあります。特に装置を付けた直後や調整後は、歯茎や噛み合わせに負担がかかり、敏感に感じるお子さんも少なくありません。その際、保護者の方から「痛み止めを使っても大丈夫ですか?」というご相談をいただくことがあります。本コラムでは、子どもの矯正で痛み止めを使用する際の考え方や注意点を詳しく解説します。

子どもの矯正で痛み止めは使えます

子どもの矯正は、歯に持続的な力をかけて少しずつ動かす治療です。歯が動くとき、歯の周囲の歯根膜や歯茎に炎症に似た反応が起こり、軽い痛みや違和感が出ることがあります。これは「歯が動いている証拠」であり、多くの場合は数日以内に落ち着きます。痛みは自然な過程の一部ですが、お子さんによっては生活に支障を感じる場合もあります。

痛み止めの使用は必要最小限に

基本的に矯正治療の痛みは自然に和らぐため、痛み止めを常用する必要はありません。しかし、どうしてもつらい場合には、市販の小児用の解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンなど)を一時的に使用することは可能です。特に学校生活に支障が出たり、眠れないほど痛みが強かったりする場合に限って、必要に応じて服用を検討します。

痛み止めを使わない工夫

薬に頼る前に、矯正装置の違和感を和らげる工夫もあります。柔らかい食事を中心にする、装置が当たって歯茎が痛む場合は矯正用ワックスを使用するなど、薬以外の対応で楽になるケースも少なくありません。保護者の方が「今の痛みは一時的なもの」と理解し、落ち着いた対応をとることも大切です。

子どもの矯正で痛み止めを使う時の注意点

1. 用法・用量を必ず守る

小児に使用できる痛み止めは種類や量が限られています。添付文書をよく読み、年齢や体重に応じた適切な量を守ることが大前提です。特にアセトアミノフェンは安全性が高いとされていますが、過剰に服用すると肝臓に負担がかかるため注意が必要です。

2. NSAIDs(ロキソニン)の使いすぎに注意

イブプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、痛みを和らげる効果がありますが、歯の移動を抑制する可能性が報告されています。そのため、矯正治療中の長期連用は望ましくありません。どうしても使う場合でも短期間に留めることが推奨されます。

3. 持病や他の薬との併用に配慮

喘息や肝機能障害などを持つお子さんは、使用できない薬がある場合があります。また、他の薬を服用している場合には、相互作用の可能性もあるため、必ず歯科医師や小児科医に相談するようにしてください。

4. 痛みが強すぎる場合は要注意

矯正の痛みは通常、数日で落ち着くのが一般的です。もし1週間以上強い痛みが続く、装置が口内を傷つけて出血がある、食事が取れないほどつらい場合は、単なる矯正の痛みではない可能性があります。装置の不具合や別のトラブルが考えられるため、必ず歯科医院で診察を受けましょう。

5. 保護者の見守りが重要

子どもは痛みの程度を正確に伝えられないことがあります。保護者が「食欲が落ちていないか」「夜眠れているか」「装置を嫌がりすぎていないか」といった様子を観察し、必要に応じて歯科医院に相談してください。薬の使用を判断するのは最終的に保護者の役割ですが、独断ではなく医師と連携することが安心につながります。

まとめ

子どもの矯正で感じる痛みは、多くの場合一時的で自然に落ち着きます。どうしても生活に支障がある場合に限り、小児用の痛み止めを一時的に使用することは可能ですが、用法・用量を守ることが何より大切です。特にNSAIDsの使いすぎは歯の動きを妨げる可能性があるため注意が必要です。痛みが強すぎる場合や長引く場合は、装置の調整が必要なケースもありますので、自己判断せずに歯科医院にご相談ください。

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