皆さん、こんにちは。江南市布袋のつかもと歯科です。

「子どもの歯並びが気になるけれど、いつから気をつければいいの？」「家庭でできることはあるの？」といったご相談を多くいただきます。歯並びは遺伝だけで決まるものではなく、日々の生活習慣や成長に合わせたケアによって大きく変わります。歯並びが整っていると見た目の印象だけでなく、噛み合わせや虫歯・歯周病のリスクにも関わります。本コラムでは、子どもの歯並びを良くするための方法や予防のポイントをわかりやすく解説します。

子どもの歯並びを良くするために
（悪くなるのを防ぐ方法＋矯正で治す方法）

歯並びが悪くならないようにするための生活習慣

・口呼吸を避けて鼻呼吸を促す

口呼吸は歯並びを乱す大きな原因のひとつです。口が常に開いている状態が続くと、舌の位置が下がり、上顎の成長が妨げられます。その結果、上顎が狭くなりガタガタの歯並びや出っ歯につながることがあります。お子さんが口をぽかんと開けている場合は、鼻づまりの有無を確認し、必要に応じて耳鼻科受診をすすめます。

・舌の正しい位置を覚える

舌は本来、上顎の前歯の裏側付近に軽く触れる位置が正しいとされています。舌の位置が低いままだと顎の発育が弱くなり、歯並びの乱れの要因になります。舌を上に持ち上げるトレーニングや、よく噛む食習慣をつくることが大切です。

・指しゃぶり、頬杖、姿勢の癖に気をつける

指しゃぶりや頬杖、猫背などの姿勢の癖は、顎の成長方向に影響します。指しゃぶりが長く続くと前歯が開いてしまう「開咬（かいこう）」になりやすく、頬杖の習慣は顎を左右どちらかに押し込み、噛み合わせのズレにつながることがあります。早めに癖を改善し、バランス良く顎が育つ環境を整えることが重要です。

・よく噛む食事で顎の成長をサポート

軟らかい食事ばかり続くと、顎の骨が十分に発達せず、歯が並ぶスペースが足りなくなります。噛み応えのある食材を取り入れることで、顎の成長が促され、結果的に歯並びの安定に役立ちます。

すでに歯並びが悪い場合の矯正治療

・成長期に合わせた「小児矯正（1期治療）」

子どもの骨はまだ柔らかく、成長のコントロールが可能です。成長期に行う小児矯正では、上顎や下顎の大きさを整える装置を使い、歯が並ぶスペースを確保したり、顎のバランスを改善したりします。出っ歯や受け口、ガタガタの歯並びの改善にも効果が期待でき、将来の大がかりな矯正を避けられるケースもあります。

・歯が生えそろってから行う「2期治療」

永久歯が生えそろってからは、大人と同じようにワイヤー矯正やマウスピース矯正（インビザラインなど）で歯並びを整えます。歯の位置を細かく調整できるため、見た目だけでなく噛み合わせまで精密に整えることが可能です。

・早期相談のメリット

「まだ早いかもしれない」と様子を見る方もいますが、早めに相談することで成長に合わせたベストな治療時期を逃さずにすみます。必要がなければ治療せず経過観察となることもあり、まずは診断を受けることが重要です。

悪い歯並びを予防することの重要性

歯並びが悪いと見た目の問題だけでなく、噛みにくさ、歯磨きのしにくさによる虫歯・歯周病リスク、さらに姿勢や発音にも影響することがあります。特に子どもは、生活習慣や癖によって歯並びが変化しやすい時期です。

よく噛む習慣、鼻呼吸、正しい姿勢など、日々の生活を整えるだけでも歯並びが安定しやすくなります。「うちの子は大丈夫かな？」と不安を感じる保護者の方は、ぜひ一度ご相談ください。当院では、成長の状況を踏まえた診断と、無理のない矯正のご提案を行っています。

まとめ

子どもの歯並びは、遺伝だけでなく生活習慣や成長の環境によって大きく左右されます。口呼吸や姿勢の癖、噛む回数の少ない食生活などは、歯並びの乱れにつながるため、日頃からの予防が欠かせません。すでに乱れがみられる場合は、小児矯正で顎の成長を整えることで将来の負担を軽減できます。「どのタイミングで相談すれば良いか分からない」という保護者の方も、まずはお気軽に当院へご相談ください。お子さんの健やかな成長を一緒にサポートいたします。