つかもと歯科ブログ BLOG

子どもの歯並びの治療で歯を抜くケースとは

皆さん、こんにちは。江南市布袋のつかもと歯科です。

近年、子どもの歯並びの治療に関心を持つ親御さんが増えています。小児矯正は、将来的な噛み合わせのトラブルを防ぎ、健やかな成長をサポートする大切な治療です。しかし、「矯正で歯を抜く必要があると言われたけれど、本当に抜いていいの?」と不安を抱く方も少なくありません。今回は、小児矯正で抜歯が必要となるケースや、抜歯を避ける方法、そして抜歯矯正に対する正しい理解について、詳しく解説していきます。

小児矯正で抜歯が必要なケース

小児矯正で抜歯が必要となるのは、主に歯並びにスペースが足りない場合です。具体的には、以下のような状況が挙げられます。

まず「重度の叢生(そうせい)」です。これは、歯が生えるスペースが足りず、歯並びがガタガタに乱れている状態です。成長期に顎の幅を広げる矯正を行っても、どうしてもスペースが足りない場合、抜歯によって調整する必要があります。

次に「上下の顎のズレが大きい場合」です。例えば上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口)では、前歯の突出感を引っ込めるために、前から数えて4番目・5番目の小臼歯を抜歯することがあります。この抜歯によってスペースを作り、前歯を後方に下げる矯正が可能となります。

また「歯の大きさと顎の大きさのバランスが極端に悪い場合」も抜歯対象となります。顎が小さいのに歯が大きいと、いくら成長を利用しても並べきれないため、抜歯が最終手段として選ばれるのです。

矯正の抜歯を避ける方法は?

「できれば子どもの歯は抜きたくない」と考える親御さんは少なくありません。確かに、抜歯をせずに治療できるケースもあります。そのための大きな鍵は、「治療を始めるタイミング」です。

小児矯正は大きく分けて1期治療と2期治療に分かれます。1期治療は、乳歯と永久歯が混在する小学生頃に行う治療で、顎の成長を利用して歯並びや噛み合わせの土台を整えます。この時期に顎の幅を広げたり、歯列のアーチを整えたりすることで、将来的な抜歯の必要性を減らせる場合があります。

また、指しゃぶりや舌癖、口呼吸といった「悪習癖」の改善も大切です。これらの癖は、正常な顎の成長を妨げ、歯列不正を悪化させる原因になります。小児矯正の治療計画では、これらの悪習癖を早期に改善するための指導も行います。

さらに、虫歯や早期の乳歯喪失を防ぐことも重要です。乳歯が早く抜けると、後から生えてくる永久歯がスペースを確保できず、結果として抜歯が必要になることもあります。定期的な検診で歯の健康管理を続けることが、抜歯回避につながるのです。

矯正の抜歯は悪いことではない?

「歯を抜く」という言葉に、マイナスの印象を抱く方も多いかもしれません。しかし、矯正治療における抜歯は、決して歯を犠牲にする行為ではありません。

大切なのは、全体の噛み合わせと機能を最適化することです。歯が多すぎて並びきらない状態を無理やり非抜歯で治療しようとすると、歯が外側に突出し、歯茎の退縮(歯茎が下がる)や噛み合わせの不調を引き起こすリスクがあります。また、過度に前突した前歯は、見た目の問題だけでなく、外傷による破折リスクも高くなります。

一方で、必要な抜歯を適切に行い、スペースを確保して治療を進めると、歯並び・噛み合わせ・口元の調和が整い、結果的に機能的にも美的にも優れた結果が得られます。矯正用の抜歯は、虫歯や歯周病による抜歯とは異なり、計画的かつ合理的な判断のもとで行われるものです。

私たち歯科医師は、患者さんの長期的な口腔健康を第一に考え、必要のない抜歯は絶対に勧めません。抜歯が必要かどうかは、十分な診断と説明を経て判断されますので、不安な場合はぜひご相談ください。

まとめ

小児矯正で抜歯が必要になるのは、歯列や噛み合わせのバランスを整えるための合理的な判断です。適切なタイミングで矯正治療を始めることで、抜歯の必要を減らせることもありますが、抜歯自体が悪いことではありません。重要なのは、患者さん一人ひとりの状況に合った治療計画を立てることです。江南市布袋のつかもと歯科では、子どもたちの健やかな成長と美しい笑顔のために、最適な矯正治療を提供しています。お悩みや疑問があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

CONTACT お問い合わせ

【診療時間】9:00~12:00 / 14:00~17:30 ※水曜は14:30~19:00までの診療 ※土曜は17:00までの診療 
【休診日】木曜・日曜・祝日

0587-54-2130 WEB予約 採用情報