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悪い歯並びを抜歯せずに矯正することはできる?

矯正治療を受けるとなると、必ず健康な歯を抜かなければならない、と不安に感じている人は少なくありません。歯並びがきれいになるとはいえ、虫歯や歯周病にもなっていない歯を複数本抜くことには抵抗を覚えますよね。けれども、実際は抜歯をせずに治せる歯並びもたくさんあります。そこで今回は、矯正治療に伴う抜歯は、どのような時に必要となるのか、その判断基準などをわかりやすく解説します。

抜歯するとスペースが生じる

矯正治療で歯を抜くことを「便宜抜歯(べんぎばっし)」といいます。歯をきれいに並べるため、便宜上必要となる抜歯で、矯正を行わなければ抜く必要のない歯といえます。そんな便宜抜歯を行うと、歯列の中に空間が生じますよね。つまり、歯を移動するためのスペースを確保できるため、ガタガタに乱れた歯並びを効率良く、整えることが可能となります。

歯列不正の主な原因はスペース不足?

歯並びの乱れにもいろいろな種類がありますが、その多くはスペース不足が主な原因となっています。私たちの歯は、親知らずを除くと全部で28本生えてきます。歯が生えるスペースは顎の骨の大きさに左右され、その発育は小児期に止まってしまいますよね。仮に、顎の骨のサイズが小さかったらどうなるでしょうか?歯の本数は28本と決まっているため、きれいな弓形に並べるのは難しくなります。その結果、生じるのが乱ぐい歯や出っ歯、八重歯などです。いずれも歯列弓からはみ出た歯が散見されます。

非抜歯治療が最善とは限らない?

冒頭でも述べたように、矯正治療は抜歯をしなくても良いケースが多々あります。ただし、無理に抜歯を回避するようなことをすれば、かえってデメリットの方が大きくなることもある点をご理解ください。

例えば、スペースが絶対的に足りていないにも関わらず、非抜歯による矯正を実施してしまうと、意図した治療結果が得られないどころか、全体のかみ合わせを悪くしてしまうことさえあるのです。もちろん、その他の方法でスペースを確保できる症例では、可能な限り抜歯を避けた方が望ましいといえます。

メリットが最大化される治療法を選択

医療行為には必ずメリットとデメリットの両方を伴います。それは矯正治療も例外ではありません。例えば便宜抜歯では、小臼歯が対象となることが多いのですが、そこにはきちんとした理由があります。小臼歯は前歯ほど審美面において重要ではありません。大臼歯と比べると、機能性において優先順位が下がります。つまり、便宜的に抜いたとしても、歯列全体に与える影響が最も少ない歯を選んでいるのです。その結果、美しい歯並びと正常なかみ合わせが手に入れば、患者さまの利益も最大化されます。

まとめ

このように、矯正治療に伴う抜歯については、それぞれの価値観によって捉え方も変わってくるかもしれませんが、“絶対的に悪いもの”というわけではない点だけはご承知ください。また、非抜歯による治療を希望されるのであれば、そこを出発点に、患者さまの利益が最大化される治療法をご提案します。

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