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矯正で歯の根っこが吸収するのはなぜ?

歯列矯正に関心のある方は、治療に伴うメリットだけではなく、デメリットやリスクもリサーチしていることかと思います。美して健康的な歯並びが手に入ったとしても、その過程で失うものが大きければ、手放しで喜ぶことはできません。

例えば、歯の移動に伴って痛みが生じることや食事がしにくくなる程度なら、迷うことなく受け入れられる人が多いことでしょう。けれども「歯の根っこが吸収する」といわれると、少し不安になってしまいますよね。今回はそんな矯正治療に伴う歯根吸収のリスクについて、つかもと歯科がわかりやすく解説をします。

そもそも歯根吸収ってなに?

私たちの歯は、口の中に露出している部分を「歯冠(しかん)」、歯茎の中に埋まっている部分を「歯根(しこん)」といいます。歯冠の部分は人体で最も硬いエナメル質で覆われており、外から衝撃が加わっても割れることはほとんどありません。矯正による力でも吸収するおそれはないといえるでしょう。

一方、象牙質だけで構成されている歯根は、外からかかる力に比較的弱く、強い矯正力がかかることで溶けてしまう場合があるのです。この現象を歯根吸収と呼んでいます。皆さんも親知らずが手前の歯の根を吸収させる現象をご存知かと思いますが、それと同じようなことが矯正でも起こり得るのです。

歯根吸収のリスクはゼロにできない?

矯正装置を使って歯を強引に動かす矯正治療では、歯根吸収のリスクをゼロにすることはできません。実際、歯根吸収が一切見られない症例を探す方が難しいといえます。ただし、ひと言で歯根吸収といっても、歯が溶ける度合いにはケースによって差が見られます。

例えば、28本あるうちの1本だけに、0.5mm程度の歯根吸収が見られるケースもあれば、複数本の歯に2~3mm程度の歯根吸収が見られるケースもあるのです。矯正の結果としてどのくらいの歯根吸収が起こるかは、最後まで治療を終えてみなければわかりません。とはいえ、歯根吸収が起こったからといって、ただしに歯の寿命が縮まるようなことはまずありませんのでご安心ください。ほとんどのケースでは、歯の機能や寿命に影響をもたらさない範囲の歯根吸収にとどまります。

上手な歯医者さんは歯根の吸収量を抑えられる?

歯列矯正は、歯科の中でも専門性の高い分野であることから、治療を担当する歯科医師によって得られる結果も大きく異なるものです。そのため経験が豊富な歯科医師が治療を行えば、歯根の吸収量も抑えられそうなものですが、実際はどうなのでしょうか。

結論からいうと、矯正治療に精通している歯科医師の方が治療に伴う歯根吸収を抑制しやすいです。なぜなら正しい知識と高度な技術があれば、歯に対して適切な矯正力をかけることができるからです。逆にいうと、矯正治療が下手な歯科医師の場合は、歯に対して不適切な矯正力をかけてしまうことから、歯根の吸収量も増えてしまうおそれがあります。それだけに矯正歯科治療の歯科医師・歯科医院選びは、慎重に行うべきだといえるのです。

まとめ

今回は、矯正治療で歯根が吸収する理由について、つかもと歯科が解説しました。歯を物理的に動かす矯正治療では、ある程度の歯根吸収は避けられません。それは歯に対して相応の圧力が加わるからです。とはいえ適正な方法で行われた矯正治療では、歯の機能や寿命に大きな影響をもたらす歯根吸収はまず起こりませんのでご安心ください。そんな矯正における歯根吸収についてもっと詳しく知りたいという方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。

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